イチローの名言を読み解く!強運になる為の方法

夢をつかむ イチロー262のメッセージ

超一流のアスリートには共通する考え方がある

プロ野球で活躍するイチロー選手を知らない人はいないと思います。

プロ野球界で数々の成績を残してきた人物です。

しかも、日本の球界を飛び出して、大リーグというレベルの高い場所でも、数多くの記録を作り出してきた人物です。

日本の球界では、1994年から2000年まで、7年連続首位打者という物凄い記録を立てています。

またアメリカの大リーグでは2004年に262安打を放ち、年間最多安打の記録を更新しました。

その他にも、日米通算で4257安打を放つ偉業を成し遂げています。

誰もが認める、超一流のアスリートであることは確かです。

実は、超一流のアスリートには、ある共通点があります。

その共通点というのは、皆さん非常に運の良い考え方をしているということです。

プロ野球界で活躍するイチロー選手以外にも、オリンピックで金メダルを獲得した選手には、共通した考え方というものがあります。

その共通した考え方で、強力に運を引き寄せていたことは間違いないです。

それは、イチロー選手の名言からも読み取ることができます。

ここでは、世間一般的に広く知れ渡っている名言ではなく、運の観点から見た名言を探っていきます。

その名言に隠された思考の癖を見抜くことで、誰もが強運になることができます。

ただし、すぐに思考の癖を変えていくことは難しいので、少しずつでもいいので、思考を変えていく努力をしてみるといいかもしれません。

スポーツの世界に限らず、仕事や恋愛や夢や目標を持っている人は、必ずやイチロー選手の思考はとても参考になることと思います。

 運を逃がさない思考法とは?

イチロー選手自身が書いている本というのは、残念ながらありません。

イチロー選手のインタビューなどの発言語録を集めたものの中に、名言が隠されています。

『夢をつかむ イチロー262のメッセージ』という本があります。

2001年から2004年までにおける、イチロー選手の各メディアでの発言を参考資料として、編集・構成された本です。

とても興味深い内容なので、一読をお勧めします。

 2003年4月、「調子」について聞かれた時に、イチロー選手は次のような事を言っています。

『調子が良くてもいいとはいいませんし、悪くても悪いとはいいません。それは見ている人で判断してください。』

実はこの言葉の中に、強運になる為の秘訣が隠されています。

調子が良いというのは、本人にとってみればプラスとなります。

そして、その時に「調子が良い」という具合に“良い気分”に浸ってしまうと、運は逃げていってしまうからです。
(運の仕組みについては、『運が悪い原因を解明!意識的に運を発生させる「ゼロの法則」とは?』を参照)

理由は、プラスプラスという同極が合わさってしまうからです。

また、調子が悪いというのは、本人にとってみればマイナスです。その時に、「調子が悪い」という具合に、“悪い気分”に浸ってしまうと、同じように運は逃げていきます。

理由は、マイナスマイナスという同極が合わってしまうからです。運の世界では、同極のものが合わさると、運が逃げていくというのは、通説となっています。

磁石も同極同士だと、反発し合いますね。

人間の思考も同じように、プラスの出来事(良い気分)の時に、必要以上に良い気分に浸ってしまうと、必ず運は離れていきます。

何か良いことがあった時には、喜ぶのが自然です。

ですから、めでたい事やラッキーな事や幸せな事があった時には、喜んでもいいのです。

しかし、何度も何度もその良い場面を思い返したりして、「良い気分」に浸り過ぎると、運は逃げていくことになります。

喜ぶのは、ほどほどが良いのです。

また、良い事があった時には、他人にベラベラ自慢しまくってしまう人は、たいがい運の悪い人です。

たぶん、心当たりのある方は多い事と思います。

一喜一憂し過ぎる人は要注意!

良い事が長続きしない人は、自慢話が多い

良い事が起こった時に、良い気分に浸ってしまう。

悪い事が起こった時に、悪い気分に浸ってしまう。

この二つの思考というのは、とても自然なものですね。

誰もが、普通に慣れ親しんでいる思考です。

誰もが陥る思考にならないからこそ、イチロー選手はやっぱり凄いのです。

テレビの野球中継でイチロー選手をご覧になった方はわかると思いますが、ヒットを打ってもいつも淡々とした表情でイチロー選手は塁上に立っています。

ヒットを打つというのは、選手にとっては、プラスの出来事になりますね。

三振したいと思って打席に立つバッターはいないのですから、当然ですね。

ヒットを打てば、誰もが嬉しくなりますが、そんな時でも、イチロー選手は喜ばずにクールな表情を決め込んでいます。

ですから、イチロー選手は

「運を引き寄せる」というよりも、

「運を逃がさない」ということを、

無意識のうちに実践していることになるのです。

一般の人は、毎日の生活の中で、一喜一憂しながら過ごしています。

良い事が起こった時には、いつまでも良い気分に浸り、それでも収まりきらずに、周りの人に自慢しまくる人はよくいます。

このタイプの人は、その後すぐに運が逃げていくので、良いことが長続きしないことが多いです。

自慢すると何故運が逃げていくのでしょうか?

良い事が起こった時(プラス)に、気持ちよく自慢する(プラス)というのは、同極同士がぶつかり合います。

良い事が起こった時には、なるべく周りの人に話さない方がいいのです。

ただし、お世話になった人や恩人や吉報を喜んでくれる人(家族や友人)には、お話しても全く構いません。

感情のコントロールができる人は強運になれる!

イチロー選手が4打数4安打2ホームランの試合の後にインタビューで答えた言葉があります。

それは、

「今日は、ムダがないということだけです。早く明日になってほしいと思います。こういう結果のときに余韻に浸ったりするとロクなことがありません」

とキッパリ言っています。

嬉しい事があった時(プラス)に、余韻(プラス)に浸ることで、運が逃げていくということを、イチロー選手は今までの経験で無意識のうちに体得しているのです。

イチロー選手に限らず、超一流のアスリートは淡々としている人が多いです。

同じく大リーグで活躍していた松井秀喜選手も同じようなことを言っています。

『打った日は、自分を誇らしく思います。しかし、その気持ちは一歩間違えると慢心に結び付いてしまいます。逆に打てなかった日は、落ち込んでしまいます。そうすると、一歩間違えれば気持ちが腐ってしまいます。そのどちらも「未来」へプラスにはなりません。』

(著書『不動心』より)

ヒットを打った日は、誰しも喜ばしく誇らしい気持になるようですね。

ても、そんな時でも、感情をコントロールするように努力している松井選手の姿が伺えます。

また、ヒットを打てなかった日も、落ち込んでしまいがちになりますが、そんな気持ちにもならないよう自分の心をコントロールしているようです。

プラスの時に喜ぶ。

マイナスの時に悲しむ。

というのが、当たり前の思考ですね。

実はこの思考のループから抜け出せた人は、強運になることができます。

どちらの思考も意識していないと、ついつい自然な思考にいきついてしまいます。

ですから、プラスの時には必要以上に喜ばない。

マイナスの時には必要以上に悲しまない。

これを実践するだけでも、誰もが強運になる為の切符を手に入れたことになります。

良い事が続かない・・・と嘆いている人は、イチロー選手の思考法を習得することをお勧めします。

 強運になる為の思考とは?

逆風は最高と言い切れるか

2004年10月に、記録達成前のインタビューで、イチロー選手は次のように答えています。

『「達成できないのではないか?」という逆風は、最高です。「がんばれ、がんばれ」という人がいるより、ぼくは「できないでいてくれ」という人がいる方が熱くなる。』

「逆風は、最高」という考え方は、「ゼロの法則」の「マイナスを喜ぶ」ということと全く同じですね。

普通であれば、逆風を恐れたり不安になったり避けたりしてしまいがちになりますが、イチロー選手は、逆風は大歓迎と捉えています。

ここにイチロー選手の強運の秘訣隠されています。

イチロー選手は良い事があった時にもクールな表情を決め込んで、「運を逃がさない」ようにしています。

「運を逃がさない」というのは、野球の試合で言えば、失点ゼロでゲームを進めているようなものです。

失点ゼロで試合が進めば、「勝ち」「引き分け」の結果しかないのですから、正直勝ったも同然なのです。

これを人生そのものに当てはめてみると、マイナスの事がほとんど起こらない状況では、何をやっても上手くいくようになっています。

しかも、強力に運を引き寄せる術(「逆風は最高」と言い切る)まで、身に付けているのですから、超一流のアスリートとして活躍し続けるのは、当たり前のことなのです。

もちろん、努力も人並みにしていることとは思います。

しかし、この世の中は、人並み以上に努力していても、結果がついてこない人はいっぱいいます。

「逆風は、最高」というのは、「ゼロの法則」に当てはめてみると、

「逆風(マイナス)は、最高(プラス)

となるので、エネルギー(運)が発生しているのです。

プレッシャーに弱い人は他人を意識し過ぎる

『「できないでいてくれ」という人がいる方が熱くなる。』

とイチロー選手は言っています。

イチロー選手が数々の記録を塗り替えることができたのも、プレッシャーにとても強いからです。

周りからの妬みや球場でのブーイングや逆風があると、イチロー選手は気持ちが熱くなって、その状況を楽しむゆとりがあります。

しかし、普通の人はどうでしょうか。

簡単にプレッシャーに押しつぶされてしまいますね。

理由は、逆風があると尻込みしてしまい、不安な気持ちになりマイナス感情になってしまうからです。

強運になる為には、逆風やマイナスの出来事の時に、マイナス感情になるのではなく、プラスの感情になることが大事なのです。

ですから、仕事などで「あなたの足を引っ張る人」がいるのであれば、怒ったり憎んだりするのではなく、逆に「ツイてるな~」くらいに思えるようになれば、あなたも強運の仲間入りになれるのです。

表から見ただけでは、イチロー選手の思考というのはなかなかわからないものです。

実際には、やはり強運になるべくしてなったというべきですね。

人間、努力以外の部分がとても大事です。

特に、思考というのは、目に見えるものではないので、超一流アスリートの真似をするというのは、なかなかできるものではありません。

しかし、イチロー選手のインタビューでは、その思考法を惜しげもなく披露してくれています。

このような発言に着目する人はほとんどいませんが、強運になる為の理由というのは、必ずあるものです。

プレッシャーに弱い人は、他人からの圧力に反発してしまうからです。

反発するのではなく、イチロー選手のように、快く受け入れてしまうことです。

そうすることで、逆風の中をスイスイと駆け上ることができるようになります。

マイナス喜ぶ(プラス)ことで、運が発生するというのは、本当だったんですね。

 小さい事を重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道

小さなことを積み重ねることの大切さ

イチロー選手は、次のような事も言っています。

「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道」

これは、2004年10月に258安打を達成した直後に答えたものです。

この言葉をどのように捉えるかは、個人によってまちまちでしょう。

しかし、どんなにりっぱな事を成し遂げるにしても、目の前のことを一つずつ確実にこなしていく事が大切であると教えてくれているように思います。

「小さいこと」

大きな願望であればあるほど、「小さいこと」を無視して、「大きなこと」ばかりに目がいってしまいます。

「小さいこと」

というのは、スポーツで言えば「基礎体力」みたいなものなのかもしれません。

毎日やるべき事を必ずこなしていく。

「基礎体力」というのは、毎日の積み重ねが大事ですね。

この「基礎体力」がないと、いざという時に、力が発揮できなくて、負けてしまうという結果になることが多いです。

ボクシングの世界でも、どんなにテクニックがあろうと、「基礎体力」がなければ、後半はスタミナが切れてバテてしまいますね。

その結果、後半に逆転負けという、悔しい結果が待ち受けています。

運のない人の典型的なパターンですね。

運のない人は、最初はそこそこ調子が良いのですが、後半は実力が出てしまい、負けるパターンを繰り返してしまいます。

それだけ、日々の習慣というのは、とても大事なものなのかもしれません。

成功者は皆、考えることを惜しまない

イチロー選手は2004年シーズン終了後に次のような言葉を残しています。

『考える労力を惜しむと、前に進むことを止めてしまうことになります』

イチロー選手は「考える」ことの大切さも説いています。

同時に、

『ぼくは、次に起こることは何か、いま何をすればいいのか、いつも考えます』

とも言っています。

常に考えることは、大事ですね。

常に考えるということは、それだけ目標や夢などが明確にあるのだと思います。

「考える」という事は、苦痛が伴います。

何故なら、「考える」ことをしても、その答えがいつも出るとは限らないからです。

また、アメリカのヘンリー・フォード氏(フォード・モーター創業者)も次のような事を言っています。

『考えるのは、最も過酷な仕事だ。だからそれをやろうとする人が、こんなにも少ないのだ』

考えるという事、とても過酷な作業なんですね。

超一流のアスリートに限らす、超一流の経営者も、全く同じように「考える」作業を継続して行っています。

しかし、普通の人はどうでしょうか。

「考える」ことの苦痛から解放される為に、色々とストレス発散に逃げている場合が多いです。

特に悩み事があったり問題が起きたりすると、考えることを放棄して、その時の感情に振り回されることか多いのではないでしょうか。

問題解決の糸口を考えたりするだけでも、意外と答えは見つかるものです。

運の悪い人は、すぐにあきらめてしまう傾向が強いので、日々「考える」習慣を身に付けるだけでも、かなり運の良い人になれることは間違いないです。

「何故、自分だけ上司に怒られるのか?」

そんな時、ついつい運のせいにしてしまいがちになりますが、そんな時にも冷静に「考える」ことで、自身の反省すべき点や新たな発見が見つかることもあるので、それだけでも一歩前進です。

物事が上手くいかない時は、運のせいにしたり、人のせいにしたりするのではなく、冷静になって考えてみることです。

そうすることで、一歩一歩着実に運も上昇していくことでしょう。

イチロー選手は国民栄誉賞を2度も辞退

発展途上の選手という謙虚な言葉

イチロー選手は、国民栄誉賞を2度も辞退しているということを、あなたはご存知でしょうか?

国民栄誉賞、できることならば、貰いたいものですね。

しかし、一般の人が貰うのは、とんでもなくハードルが高く、やはり後世に残るような記録や業績を残すほどのものでなければ、無理のようです。

ですから、過去に国民栄誉賞を貰った人は、

野球の王貞治さん、長嶋茂雄さん、松井秀喜さん、

柔道の山下泰裕さん、レスリングの伊調馨さん、吉田沙保里さん

シドニーオリンピックで金メダルを獲得したマラソン選手の高橋尚子さん、

とそうそうたるメンバーが揃っています。

そんな中イチロー選手にも、政府は国民栄誉賞を打診したことはありますが、なんと2度も辞退されたようです。

一度目に国民栄誉賞を打診したのが、2001年アメリカ大リーグの1年目にして、MVPと首位打者を獲得した時です。

この時にイチロー選手は次のような事を言ったそうです。

『国民栄誉賞をいただくことは光栄だが、まだ現役で発展途上の選手なので、もし賞をいただけるのなら現役を引退した時にいただきたい』

とても謙虚な姿勢ですね。

政治的利用を嫌って固辞したという事も言われていますが、やはり「まだまだ自分が理想としている姿」に到達していないという気持ちが強いからだと思います。

もし仮にあなたが、会社から「今年はよく頑張ったから、ボーナスを倍にする」って言われたら、『まだまだ自分は発展途上のサラリーマンですから』と言って、断るでしょうか。

ボーナス倍増の打診を断る人は、きっと限りなく0%に近いことと思います。

こうやって自分の待遇と置き換えてみると、国民栄誉賞を断るというのが、どれだけ凄いということがわかると思います。

運気の低迷は、傲慢な気持ちから始まる

2004年にも、大リーグでシーズン最多安打を記録した時に、国民栄誉賞を打診されています。

しかし、その時にもイチロー選手は国民栄誉賞を辞退されています。

その時は本人から直接官邸に電話を入れて、次のようなことを言われたようです。

『大変名誉なお話ですが、現役の間は賞をいただくわけにはまいりません』

もしかしたら、イチロー選手は国民栄誉賞を貰う事で、今後の成績に影響することを懸念しているのかもしれません。

「ゼロの法則」に当てはめてみると、よくわかると思います。

2001年の首位打者とMVP

2004年のシーズン最多安打

どちらも大記録ですから、大きなプラスですね。

本人にとっての喜びは計り知れないものがあるかもしれません。

そんな時に、国民栄誉賞を貰う事で、イチロー選手が言う「こんな時に良い気分に浸っていたらロクなことはありません」という言葉が浮かんできますね。

なんとなく、「まだ貰ってはいけない時期」であると、無意識に判断しているのでしょう。

ですから、二度とも「現役の間は貰うことはできない」と言っているので、現役後に何らかのお声がかかれば、辞退することはないと思います。

あなたがもし、イチロー選手のように強運になりたいのであれば、何か大きな功績を残した時に周りから褒められたら、「自分はまだまだですよ」というセリフが出てくるようでないとダメなのです。

大きな功績を残した時に、

自分は天才かも

もう学ぶことはない

周りはバカばっかり

という具合に、傲慢な気持ちになりがちになりますが、そう思った途端に、運はあなたの側から離れていくようになります。

人より良い成績を残した時に、褒められて当たり前という気持ちではなく、謙虚な姿勢を貫くことで、あなたの運は長続きすることでしょう。

最後までお読み頂き、有難うございます。

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      2021/10/14

 - 偉人達人