お勧めの本「運を支配する」桜井章一 藤田晋

 

運を支配する考え方とは?

「逆風こそ順風」という考え方

「運を支配する」という本を読んだ人はいるでしょうか。

この本の帯には、以下のような事が書かれています。

『なぜ運は特定の人に集中するのか?

東証一部上場企業のベンチャー経営者と

無敗伝説の雀鬼が突き止めた39の“ツキの極意”』

強運の持ち主の二人が、運を引き寄せる為にはどうしたら良いのかを語っている本になります。

20年間無敗の雀鬼・桜井章一さんの信念というか、運に対する思いは、とても強烈ですし、その捉え方は正確です。

例えば、次のような事が書かれています。

『実は私の勝負人生は、「逆風こそ順風」という逆説を地でいくような瞬間の連続であった。あえて順風を捨て、逆風を選び取っていくことで、私は勝負における修羅場という修羅場のすべてをくぐり抜けてこられたと思っている。』

この本の一番コアとなる部分です。

こういった考え方をしているという事を知るだけでも、この本を読む価値はあると思います。

「逆風こそ順風」

この言葉が全てだと思います。

強運の持ち主に共通していることは、「マイナスの事象」に対して、どのような考え方を持っているのか?ということだと思います。

逆風、すなわちマイナスの出来事に対しては、マイナスのイメージを持っていないということですね。

それどころか、「順風」という捉え方をしています。

「ゼロの法則」の最大の柱である、

苦しい(マイナス)時に喜ぶ(プラス)

という考え方と似ていますね。

逆風のカードと順風のカード、あなたはどちらを選ぶ?

「逆風は順風」という言葉。

どこかで聞いたことのあるセリフですね。

大リーグで活躍するイチロー選手も、実は同じようなことを言っています。

「逆風は最高」

とイチロー選手は言います。(興味のある人は「イチロー選手の名言を読み解く!強運になる為の方法」を参照して下さい。)

マイナスの出来事に遭遇すると、普通の人は、

逃げる、

怒る、

悲しむ、

という具合に、マイナス感情になる場合が多いです。

それらを

「逆風は順風」だとか、

「逆風は最高」だなんて、絶対に思えませんよね。

強運な人は皆一様に、「マイナスの出来事を楽しむ」余裕すら感じます。

またこういう事も書いてあります。

「ここに順風のカードが10枚、逆風のカードが10枚あるとする。仮にこの中から10枚のカードを選んで人生という双六の駒を進めていくとしよう。そのとき、あなたはどういう組み合わせで順風のカード、逆風のカードを選ぶだろうか。」

この中から好きなカードを選べるのであれば、普通の人は、全て順風のカードを選ぶのではないでしょうか。

もしくは、全て10枚が順風だと面白味がないので、1枚だけ逆風のカードを入れる人もいるかもしれませんね。

しかし、桜井章一さんは、順風のカードを2、3枚、逆風のカードを7、8枚選ぶそうです。

理由は、

「逆風のほうが自分の可能性を大きく広げるきっかけを間違いなく与えてくれるし、実際逆風のほうが順風より遠いところに自分を飛ばしてくれると思っているからだ」

と書かれています。

凄い考え方ですね。

まさしく「ゼロの法則」と同じです。

欲が強すぎると、運に関係するのか?

欲が強すぎると、失敗する確率が高くなる

桜井章一さんは、欲と運の関係についても述べています。

本の中で桜井さんは、

『欲が強すぎると、往々にして人は欲そのものに囚われてしまう。欲に囚われた状態が続けば、強い力みが生じ、目標や願望の対象に辿りつく前に挫折や失敗を繰り返してうまくいかない確率が高くなる。』

と述べています。

本当にその通りだと思います。

人間が欲を持つことは、とても自然です。

欲を持つことを否定しているわけではありません。

あくまでも、欲が“強すぎる”ことが問題なのです。

欲が強すぎると、力みが生じるので、何をやっても失敗するか確率が高くなってしまいます。

その結果、挫折やあきらめの心境になり、夢や願望をあきらめることが多くなります。

ですから、力みをなくすコツを桜井さんはこう説明しています。

『仮に何か強い願望なり、高い目標なりを持ったなら、とりあえず頭の片隅にしまって、そんなことは忘れたかのように生きていくことだ。欲望を抱く対象を普段は意識しないことが、力みをなくすコツなのだ。やるべきことを我を忘れてやり続ければ、望んでいることがいつの間にか形となって姿を現すのである。』

このブロクでも、毎日熱心にイメージングすることは勧めていませんが、やはり強運の人は皆、願望を一時忘れることを推奨していますね。

6兆円の資産を持つ投資家、ウォーレン・バフェット氏も同じようなことを言っています。

バフェット氏は株で成功した要因を聞かれて、こう答えたそうです。

「株を買ったことを忘れることだね」
(興味のある人は「6兆円の資産を持つパフェットから学ぶ株式投資術」を参照して下さい。)

願望は頭の片隅に入れて、忘れるのが一番

欲については藤田晋さんも、同じようなことを言っています。

『勝ちたいという欲が強すぎると、力みが入って勝てないというのはその通りだと思います。一方で、ただただ勝ちたいと思っている人が強いのも確かです。勝ちたいと思いながら、力みをとる。つまり、頭の片隅に勝ちたいという思いをしまって、忘れたかのように淡々とやるべきことをやる。それが結果を出すかどうかの、大きな分かれ目なのだと思います。』

欲を持つことは否定していませんね。

ただ、ずっと欲に意識し続けるのではなく、目の前のことに意識している間は、その欲は一旦頭の片隅に入れて、忘れるのがいいようです。

こう考えてみると、毎日熱心にイメージングをし続けるのは、運の観点から言うと、あまり良いことではないのかもしれません。

今やるべき目の前のことに没頭する、ということが大事みたいですね。

欲を持つこと自体は、とても自然な行為です。

ただ、それをずっと持ち続け、朝から晩まで意識し続けるとなると、それはあらゆる所で「力み」となって現れるのかもしれません。

ですから、一度強い願望や目標を持ったのなら、それを叶える為に今やるべき事をひたすら淡々とやっていくことが大切なのだと思います。

しかも、一度描いた願望を忘れるくらい、目の前のことに没頭できれば、その願望が叶うのは、時間の問題だと思います。

1.強い願望を持ちつつ、

2.その願望を頭の片隅にしまっておき、

3そして目の前のことに没頭する、

といのうが正解だと思います。

世の中を見渡してみると、やはり何をやるにしても“力み過ぎて”失敗している人をたくさん見かけます。

欲が強すぎて、失敗の多い人は、一度その欲を頭の片隅に入れてみるといいです。

そうすることによって、いつも自然に振舞う事ができるので、何をやるにしても上手くいくことが多くなります。

イメージングに疲れた人や、

願望が強すぎて失敗の多い人や

すぐに力んでしまう人や

ガツガツしているように見られる人などは、

ただひたすら目の前のことに没頭してみることをお勧めします。

成功者に共通している事とは?

成功者は皆、謙虚であるという事実

藤田晋さんは、次のようなことも言います。

『有名な経営者たちに会うと、共通して感じるものがあります。それはほとんどの方が「腰が低い」ということ。つまり謙虚なのです。こちらが何か褒めると、判で押したように「いやいや、とんでもない」というリアクションが返ってきます。』

藤田晋さんは、ベンチャービジネスの経営者ですし、すでに20年近くにわたり社長業をしてきたので、色んな成功者に会う機会も多いことでしょう。

実際に会った感想として、成功者に共通しているのは、「腰が低い」というものです。

成功すればするほど、人間というのは、傲慢になりがちです。

しかし、実際には、成功している経営者ほど、傲慢な態度をとるどころか、とても謙虚な人が多いようです。

このブログでも、「マイナス思考で運が加速する 繁栄の法則」という記事を紹介しています。

良い事が起きた時には、謙虚になる。

ということを紹介しています。(興味のある人は「マイナス思考で運が加速する 繁栄の法則」を参照してみて下さい。)

成功した場合は、プラスになりますので、そこにマイナスを合わせることで必ず運が発生します。

ですから、成功した場合(プラス)には、謙虚な気持ち(マイナス)になることで、運を発生させることができるので、さらなる繁栄を続けることができます。

あなたの周りには、態度が横柄な社長が多いかもしれませんが、それはやはり中小企業の経営者だからです。

本当に成功している経営者というのは、傲慢な態度を見せることなく、つねに謙虚な姿勢を貫いています。

もしあなたが、何かのことで成功したのなら、謙虚な姿勢を保つようにすれば、運が逃げることは絶対にありません。

ポジティブ思考だけでは、運は良くならない

一時期、ポジティブ思考というものが流行りました。

しかし、今はあまり聞かなくなりました。

桜井章一さんは、麻雀で20年間無敗という経歴の持ち主ですから、さぞかしポジティブな考え方をしているのだろうと推測されます。

しかし、「運を支配する」の著書の中では、次のようなことを言っています。

『ちょっと前に、ある宴席で「桜井さんは基本、ポジティブ思考されていんるんでしょ?」という質問をはじめて会った人からされたことがある。・・・略。勝負師というものに、「ポジティブにものごとをとらえる」→「運に恵まれる」→「勝負に勝つ」というイメージを抱いたのだろう。』

単純にポジティブ思考をしていれば、運に恵まれるというものではないと、本の中では仰っています。

また、ポジティブ思考をいつも心掛ける人は、人としてあまり成長しないということも、言っています。

さらに、心の成長というのは、自分の弱かったりダメだったりする部を見つめることでなされるとも言っています。

現在の流行りとしては、「引き寄せの法則」の影響もあってか、マイナス面にはあまり意識しないことを勧めていることが多いです。

理由は、マイナス面に意識すると、マイナス感情に陥ることで、運を味方につけることができないという教えです。

しかし、自身のマイナス面には、勇気を出して正面から向き合うことで、本当に強い人間になれるし、心の成長にも大きく繋がります。

苦しい事や辛い事があったら、一旦のその現実に向き合うことが大切です。

しかし、一般のポジティブ思考というのは、その現実から目を反らして、明るく振舞うことでごまかしているようにも思います。

一時的には、気持ちは楽になりますが、根本的な問題解決にはなっていないので、また同じような問題が、暫くしてから手を変え品を変えて起こるようになります。

ですから、極端なポジティブ思考というのは、控えた方がいいのかもしれません。

楽を求めると楽にはならない

プラスに見える道は、歩いていくうちにマイナスへと変化する

桜井章一さんは、「運を支配する」の中で次のようなことも言っています。

『私は目の前に楽な道と厳しい道の2つがあれば、迷わず厳しい道を選ぶ。』

今、このブログを読んでいるあなたは、どちらを選ぶでしょうか。

ほとんどの人は、楽な道を選ぶのではないでしょうか。

あえて厳しい道を選んで、苦労する必要もありませんね。

しかし、桜井章一さんは、

『楽ばかりを求めていると、人は成長しない。厳しい状況を耐え忍んだり、それを乗り越えていく力は育まれない。苦しいことがあれば逃げ、辛いことがあればごまかすなど、いつも楽なほうに自分を置いていると、成長する機会は永遠に失われてしまう。・・・略。結局は楽な道を選ぶあまり、いつまでたっても楽に生きることができないのだ。』

とも言います。

この「ゼロの法則」でも全く同じことを教えています。

「ゼロの法則」では、

「プラスに見える道は、歩いていくうちにマイナスへと変化する」という教えがあります。

よく、

「幸せは不幸の顔をしてやってくる」

「チャンスはピンチの顔をしてやってくる」

と言われます。

本当にその通りだと思います。

人は誰しも、「楽をしたい」と思っています。

しかし、「楽をしたい」とずって思い続けて、「楽な道を選び続けた結果」、楽な人生を歩んでいる人は、ほとんどいません。

頂上(願望)に辿り着くには、坂道(マイナス)を歩かなければならない。

というのが真実です。

坂道を歩くのはとても疲れますが、確実に頂上(願望)に近づいていることだけは確かです。

ポジティブスパイラルを経験するには?

「ゼロの法則」では、

「プラスに見える道は、歩いていくうちにマイナスへと変化する」という教えがあることを前回書きました。

藤田晋さんも全く同じことを言っています。

『麻雀でも仕事でも、楽なほうを求めると、流れが悪いほうへと螺旋状に向かっていくネガティブスパイラルが起きやすくなります。反対に苦しいほうを求めると、ポジティブスパイラルが起きやすい。ネガティブスパイラルもポジティブスパイラルも、きっかけとなる入口は逆に見えるのです。』

ポジティブスパイラルというのは、「良い事が連鎖して起こる」という意味にもとれるので、大変有難い出来事ですね。

人間ですから、ついつい楽なほう楽なほうを選択してしまいがちですね。

しかし、楽な道というのは、時間が経過すると、だんだんと苦しい道へと変化していくようになっています。

特に運が悪い人というのは、楽な道を選びがちです。

運が悪い人は、苦しいことや辛いことばかり経験しているので、なるべく辛いことや苦しいことを避けようとします。

そういった選択を繰り返すことによって、どんどん苦しい人生になっていきます。

本来、目の前に

上り坂下り坂

の二つの坂が現れたのなら、迷わずに上り坂を選ぶべきです。

理由は前回も言ったように、上り坂(マイナス)の向こうには頂上(願望実現)が待っているからです。

運が悪い人は、楽な下り坂(プラス)を選ぶことが多いです。

その結果、願望実現とは反対方向に進むことになります。

これが真実なのです。

「引き寄せの法則」を否定するつもりはありませんが、「引き寄せの法則」の大事な教えでもある「つねに心地よい感情でいること」にこだわってしまうと、苦しい選択からいつも逃げてしまうことになります。

マイナス感情を避けることばかりに意識が向かうので、苦しいことや辛いことから逃げて、楽なほうへとついつい足が向かうことになります。

苦しいことや辛いことに勇気を持って、取り組んでみて下さい。

新しい世界が待っていますよ。

貸したお金は戻ってこなくてもいい

借りを作ると運気は下がる

お金の貸し借りは、誰もが一度はしたことがあるのではないでしょうか。

特にお金を貸す時というのは、「お金が戻ってこないかもしれない」というリスクを背負うことになるので、なるべくならお金は貸したくないことでしょう。

しかし、身の回りには、お金で苦労している人もいるので、

「ちょっとだけでいいから」とか、

「すぐ返すから」とか、

そう言われて、安易にお金を貸したことがある人もいることでしょう。

お金の貸し借りはしないことにこした事はありませんが、もしお金を貸さなければならないような場面になったら、「貸したお金は戻ってこなくてもいい」という気持ちでお金を貸した方がいいです。

ですから、お金を貸す時には、「あげるつもり」で貸すのが一番です。

桜井章一さんも著書の中で次のようなことを言っています。

『人から金を貸してほしいといわれて「仕方ないな」と思ったときは、貸すのではなく、あげるつもりで渡していた。あげてしまえば、互いに貸し借りはゼロのまま。関係性が悪いほうに変わることはない。』

お金というのは、借りるより貸した方が、開運的にはいいです。

お金を借りてしまうと、そこであなた自身の懐はプラスになってしまいます。

プラスの状態が長引いてしまうと、当然のことながらマイナスを引き寄せる要因を常に持っていることになります。

ですから、もし人からお金を借りた場合には、なるべく早めにお金を返すように心がけるべきです。

逆に人にお金を貸した場合には、「貸す」のではなく「あげる」つもりで、相手にお金を渡すことです。

「お金をあげる」という行為は、自身の懐はマイナスにの状態になっているので、仮に貸した人からお金が戻ってこなくても、違うところからお金は入ってきます。

藤田晋さんも全く同じようなことを言います。

貸しを増やせば運気は上がる

貸しを増やすというのは、自分が損な役目を引き受けて、自身がマイナスになり、相手がプラスの状態になることを言います。

ですから、自分が得することばかり考えている人は、他人から借りを作っていることになるので、運気が上がることはありません。

著書の中で藤田晋さんは、

『ひたすら人に何かをやってあげながら、まったく見返りを求めない人は、何かあったときに不思議とみんなが手を貸してくれたり、回り回って、思わぬ形で大きく自分に返ってきたりするものです。』

と言っています。

別な言葉で言い換えると、「徳を積む」というのが、それにあたります。

「徳を積む」というのは、

自身の労力を他人の為に使ったり、

自身の時間を他人の為に使ったり、

自身の知恵を他人の為に使ったり、

自分が持っているものを、他人が喜んでもらう為に、使うことを言います。

ただし、ここで注意しなければならないのは、藤田さんも言っているように、「見返りを求めない」ということが大事です。

人の為に何かをしてあげたとしても、見返りを求めてしまうと、せっかくの「徳を積む」行為は、自分の為の行為になってしまいます。

お金を貸す時と同じように、「あげる」気持ちで相手に渡せば、全く見返りを求めていない状態なので、運気は非常に良くなります。

藤田晋さんも全く同じことを言います。

『親しい人であれば上限を決めて貸すようにしています。そして返済を求めたこともありませんし、別に相手に貸しをつくっておこうという計算があってするわけでもありません。計算をし出すと、それは人から何かやってもらったり借りてばかりいる人と同じレベルになってしまいます。』

借りる人間ではなく、貸しを作れる人間になれるように、あなたもなれるといいですね。

最後までお読み頂き、有難うございます。

Pocket

      2021/10/14

 - お勧めの本