お勧めの本 ダメなときほど運はたまる 萩本欽一

 

ダメなときほど運はたまる

どのような時に運はたまるのか?

「ゼロの法則」では、「マイナスの出来事は宝物である」と教えています。

また、辛い時や苦しい時に「喜ぶ」ことで運が発生するとも教えています。

コメディアンの萩本欽一さんは、1970年代にコント55号でブレイクして、お茶の間の人気者となりました。

その後も、

「欽ちゃんのどこまでやるの」

「欽ドン!良い子悪い子普通の子」

「欽ちゃんの週刊欽曜日」

などのテレビ番組では視聴率30%を連発し、昭和のお笑いの一時代を築きました。

「欽ちゃんのどこまでやるの」では、最高視聴率42%の驚異的な数字を記録しています。

そんな欽ちゃんは著書の中でこんなことを言ってます。

『世間の人から、「かわいそうな生い立ちね」と言われる人は、僕から言わせればすごくラッキー。こういう人は、自分の境遇を恨まず、ごくふつうに生活を送っているだけで、必ず幸運がやってくるんです。』

やはりマイナスの状況に対して、欽ちゃんはポジティブな捉え方をしているようです。

また、

『つらいことに不満を持ったり悩んでばかりいると、運が育たないの。辛抱って「つらいことを抱く」って書きますよね。夢で辛さを包んで、我慢することが大事なんです。』

とも言います。

最高視聴率42%を叩き出したスターだけに、説得力のある言葉です。

不満を抱くと、頭の中はマイナス感情になります。

辛いことや苦しいことがあっても、嘆き悲しむのではなく、未来に希望を持つことが大事だと欽ちゃんは言います。

本当にその通りだと思います。

怖い人に近づくと運が良くなる

「ゼロの法則」では、

「嫌いな人(マイナス)を好きになる(プラス)」ことで、奇跡が起こると教えています。

全く逆の思考をするわけですから、とんでもないミラクルが起こっても不思議ではないですね。

実は欽ちゃんも同じような事を言っています。

『最近、怖い人って少なくなりましたね。会社に入っていきなりスパルタ教育とか、すぐにキレる先輩がいるとかって、あんまりないでしょ。でも、もし周りに怖い人がいたら、逃げないで積極的に近づいていったほうがいいの。怖い人って、なにかそうなる事情を抱えているだけで、根はやさしいかもしれないですから。』

怖い人に自分から近づくなんて、勇気がいりますね。

しかし、この行動はとても理に叶っています。

何故なら、心の中からマイナス感情が消えてなくなるからです。

嫌いな人や怖い人を避けていると、どうしても心の中にマイナス感情がたまっていきます。

「なるべく顔を合わせないようにしよう」とか、

「何か言われたらどうしよう」とか、

毎日不快な気持ちで過ごさなければなりません。

そのマイナス感情を心の中から取り除くことができれば、開運的には大成功と言えるでしょう。

心の中にある、なんとなく重た~い感情。

その言いようのない重た~い気持ちが心の中からなくなれば、スッキリ爽快な気分になるはずです。

その心の中を反映させるべく、現実の世界もとてもスッキリしたものになります。

早い話、願望実現が頻繁に起こるようになります。

ですから、欽ちゃんが強運であるというのは、とても頷けます。

怖い人に近づくから、運が良くなるのではなく、

怖い人に自分から近づいて、恐怖心というマイナス感情を取り除くからこそ、運が良くなるのです。

嫌いな人を好きになると、運が良くなるというのは、

嫌いな人を好きになることで、心の中にあるモヤモヤとした不快感や嫌悪感が取り除かれるからこそ、運が良くなるのです。

早い話、マイナス感情を取り除くことさえできればいいのです。

向いていない場所に運がある

運の神様はすぐそばにいる

欽ちゃんは、「運の神様はすぐそばにいる」と言います。

欽ちゃんは、コメディアンとして活躍して、テレビでも視聴率40%を叩き出して、結果を残したわけでから、この言葉には説得力があります。

その欽ちゃんは、運の神様がいることを信じているようです。

欽ちゃんは、著書の中では、運について本当に熱く語っています。

それもそのはずです。

1970年代にコント55号で大ブレイクして、お茶の間の人気者となった欽ちゃんではありますが、実は修行時代に一度クビを宣告されていたのです。

『あのなあ、コメディアンをこれまでたくさん見てきたけど、早い奴なら一週間もするとコメディアンらしい雰囲気をみせる。遅い奴でも一か月やっていれば、コメディアンらしい笑いのセンスが身につくものなんだ。珍しいよ、お前は。三ヶ月経ってもコメディアンの気配も漂ってこないもんな。やめるなら早いほうがいい。お前はコメディアンに向かないと思う。』

演出家の先生にこのように言われたそうです。

しかし、実際にはどうでしょう。

欽ちゃんは、コメディアンで花開き、坂上二郎さんと組んだコント55号が大ブレイクしてしまいました。

しかも、演出家の先生に上記のことを言われて、欽ちゃんは納得して次のようなことを言いました。

『はい、自分でも無理な気がします。今月いっぱいでやめることにします』

自分でも薄々才能がないことを感じていたのでしょか。

その演出家の先生に言われた通り、やめる決意をします。

その後、結局はやめることにはならず、コメディアンの修行を続けることになります。(コメディアンをやめなかった理由を知りたい方は、著書を読んでみて下さい。)

運を貯めれば才能も開花する

どんな世界で活躍するにしても、やはり才能は必要です。

スポーツ選手もそうですし、

画家になるにもそうですし、

小説家になるにもそうですし、

ピアニストになるにもそうですし、

どんや分野で活躍するにしても、やはりある程度の才能がないと、一流になるのは難しいです。

しかし、欽ちゃんは才能がないと言われたにも関わらず、お笑い芸人として活躍してきました。

だからこそ、欽ちゃんは「運」を熱く語るのかもしれません。

たまたま運が良かったという話ではなく、意識して運を引き寄せようと必死で頑張ってきた様子が、著書の中で語られています。

その引き寄せた運を見事に開花させて、コメディアンとして大ブレイクしました。

この本の第一章のタイトルは、「向いていない場所に運がある」です。

普通であれば、

「好きなことをやりなさい」とか、

「自分に向いていることをやりなさい」

とか言うものです。

しかし、欽ちゃんは、全く真逆のことを言います。

「向いていない場所」というのは、運を貯めるには絶好の場所なんだと思います。

「ゼロの法則」では、運を貯める(願いを叶える為)には、対価(マイナス)が必要だと教えています。

その対価(マイナス)を、欽ちゃんはたくさん貯めてきたからこそ、コメディアンとして才能が開花したのだと思います。

それでは、運を貯めるにはどうしたら良いのでしょうか。

あなたは、日ごろ運を貯める為に、何をしているでしょうか。

1イメージングですか?

2アファメーションですか?

3心地良い気持ちを保つことですか?

一杯のかけそばが強運を引き寄せる

運の神様はいじめられる子に優しい

運を貯めるには、どんなことをすればいいのでしょうか。

やはり、「引き寄せの法則」のように、「つねに心地よい気分」でいることが大切だと思います。

「心地よい気分」でいる為には、マイナス感情を取り除かなければなりません。

欽ちゃんは、前回紹介したように、

辛いことがあっても不満を言わず、我慢してきました。

怖い人がいても避けるのではなく自分から積極的に近づいていきました。

そうすることによって、心の中から「辛い」だとか「怖い」といったマイナス感情がほとんどない状態になるので、「引き寄せの法則」のように「つねに心地よい気分」でいることができます。

しかも、「心の底」からそんな気分に浸ることができます。

しかし、「マイナスの出来事」から目を反らすことによって、「心地よい気分」に浸ろうとするのは、表面的な心地よさだけなので、心の底から心地よさを味わうことはできないことでしょう。

その結果、本命の願望や大きな夢が叶うことはなくなります。(興味のある人は、「引き寄せの法則では本命の願望は叶わない」を参照して下さい。)

表面的な心地よさから脱却するには、イメージングやアファメーションなどの手法は使わずに、正々堂々とマイナスの出来事と向き合うことです。

そうすることで、欽ちゃんのように大ブレイクするはずです。

また欽ちゃんは次のような事も言います。

『いじめられてる子に、運の神様は優しい。いちばんつらいときには声をかけてくれないかもしれないけれど、その子がつらい状況をバネにして頑張っていれば、必ず道を開いてくれます。』

そして、自分をいじめている人を恨んでしまうと、運を貯めることはできないと欽ちゃんは言います。

逆に、相手に感謝するくらいの気持ちがあれば、運をいっぱい貯めることができると言います。

一杯のかけそばで運を貯める

欽ちゃんは本当に、運をためる為に努力してきました。

欽ちゃんの本を読んでいると、コメディアンとしてブレイクしたのも当然だなぁという思いになってきます。

理由は、貯めてきた運を使ってこなかったからです。

著書にそのことが書かれています。

『僕が浅草の劇場で修行してるとき、ときたま先輩が「メシおごってやる」なんて言うことがありました。一緒にそば屋に行くと、「欽坊、なんでも食えよ」と言ってくれるんですけど、僕はいつも「かけそば」を注文してたんです。「俺は天ぷらそばを食うから、欽坊もそうしろ」なんて言われても、「あの、僕、かけそばが好きなんです」』

こんなところで、運を貯めていたなんて、凄いですね!

きっと、修行時代はあまり美味しいものを食べずに我慢して、運を貯めきたのかもしれません。

ということは、裏を返せば、今極貧生活を送っている人は、とても大きな運を貯めているのかもしれませんね。

そう考えることができると、前向きな気持ちにもなれるし、未来にも希望が持てます。

ただし、欽ちゃんが言うように、今の生活に不満を言ったり、誰かを恨んだり妬んだりすると、ダメみたいですね。

欽ちゃんは

『運を良くするためには、少~しずつでも欲を減らしていくことが大切』

と言います。

あまりがっつくと運が逃げていくと言います。

ですから、欲を持ちつつ、あまり欲のことは考えないように日々生活していくことが、運に好かれる方法なのかもしれません。

他人からの奢りだからといって、ここぞとばかりに高いものを食べてしまう人は、いつまで経っても運の神様から好かれないかもしれません。

損な役回りで運を貯める

楽な仕事よりも皿洗いの方が運を貯められる

強運になる為には、「徳を積む」ことが大切です。

「徳を積む」というのは、他人の為に自分が労力を使うことを言います。

他人が「得」をして自分が「損」をするのが、「徳を積む」ということになります。

例えば、電車で席を譲って、

相手がになって自分がを選択します。

欽ちゃんも著書の中でこう言います。

『幸せになりたいと思うなら、進んで損をしたほうがいいの。人とつき合うときは、率先して損な役回りをすると、だれかが幸運を持ってきてくれます。』

やはり、運を良くするには、「徳を積む」ことか大事なんですね。

実際、欽ちゃんは高校生の時にアルバイトをしている時にも、損な役回りを率先して選んでいます。

アルバイト先の洋食屋の女主人に「仕事は三つあるの。キャベツを切ったりカツを揚げる仕事、配達、皿洗い。どれにする?」と言われたそうで。

欽ちゃんは、いちばん人がやりたくない皿洗いを自ら選んだそうです。

一番嫌な仕事を自ら率先して選ぶというのは、意外と勇気がいるものです。

できれば、楽な仕事をしたいと誰もが思いますからね。

職場なんかでも、自分に嫌な仕事が回ってきたら、途端に仕事のモチベーションが下がってしまうというパターンはとても多いです。

どちらかと言うと、嫌な仕事はなるべく避けて他人にやってもらいたいと思うものです。

もしあなたが、もっと運を良くしたいと思うのであれば、嫌な仕事を積極的にやっていくことです。

そうすることで、どんどん運も貯まっていくはずです。

欽ちゃんは結局その洋食屋さんで、夏休みだけのアルバイトだったのに、店主に「萩本君、よかったら卒業するまでうちで働いてくれないかい?」と言われたそうです。

「NO」より「YES」の方が、運を貯められる

運を良くしていくには、「言葉」も大切だと欽ちゃんは言います。

『いい運を引き寄せるには、言葉がとっても大事なんです。運がたまっているときも、言葉の使い方を間違えるとス~ッと運は消えていきます。運の神様が嫌うのは否定の言葉。「ノー」より「イエス」に運があるの。「君、ちょっとこの仕事やってくれないか?」と言われたとき、「いやです!」なんて言うと、運はそのとたんに消えますね。』

全くその通りだなと思います。

嫌な仕事でも、嫌な顔をせずに「イエス」と答えて喜んでやると、簡単に運を引き寄せることができます。

ここでも、前回の話の「徳を積む」ということと重なっていますね。

損な役回りというのは、

重労働であったり、

単純な仕事だったり、

汚い仕事であったり、

目立たない仕事だったり、

色々ありますね。

そういったものを嫌な顔をせずに喜んですることで、幸運の神様に好かれるようになります。

欽ちゃんは本当に、色んなことをして運を貯めてきました。

そこには、一本筋の通った考え方がありますよね。

愚直に、楽な方を選ばずに苦しい方を積極的に選んできました。

そうやって貯めた運が、コント55号で人気を博し、お茶の間の人気者になったのかもしれません。

才能がなくても、人気者になることができたと言うのですから、今のあなたも才能がないからと嘆くのではなく、日々目の前のことを淡々とこなしていれば、いずれは運が味方になってくれるはずです。

何事も「嫌々」やるのではなく「喜んで」やるようにすれば、何倍にもなって運が貯まるはずです。

この世の中は、努力だけではどうにもならない事がいっぱいあるので、ぜひ欽ちゃんの話を参考にして、運の良い幸せな生活を送ってもらいたいと思います。

最後までお読み頂き、有難うございます。

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      2021/10/14

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